本文へスキップ

健康情報

本文スタート

2017年09月気になるトイレの話

1日の尿(原尿)は浴槽1杯分も作られる

尿のもとになるのは血液です、というと驚く人がいます。実は心臓から全身に送られる血液のうち、約5分の1もの量が腎臓に流れ込むのです。その量は1分間に約1リットルにのぼります。

尿は体にとって害になるもの、余分なものを排出するとても大切な役目をしています。腎臓の糸球体というところで、赤血球、白血球やたんぱく質以外の成分がろ過されて「原尿(尿のもとになる液体)」が作られます。ろ過がスムーズに行われるには正常な血圧が重要です。

1日に作られる「原尿」の量は約150~200リットル。浴槽1杯分もの大変な量になります。

それがみんな尿として出されると、わたしたちの体はみるみる干からびてしまいます。そこで「原尿」の99%が、腎臓の尿細管という場所で再吸収される仕組みになっています。
再吸収されるものは体にとって必要な水分、塩素、ブドウ糖、果糖、アミノ酸、ビタミン、ホルモン、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンなど。体にとって不要なクレアチニン、尿素、尿酸、アンモニアは再吸収されません。
また、血液中の成分でも過剰なものは再吸収されません。

 

トイレに行く回数の正常値は1日5~9回

1日に何回トイレに行くと頻尿なのでしょうか? 1日の排尿回数は、個人差があるので一概には言えませんが、2~3時間に1回というのが目安。水分摂取の多少により回数は増減します。起きている間に10回以上、夜間に目覚めて2回以上トイレに立つ、という場合は頻尿を疑います。

尿意をもよおしてトイレに行くのに尿があまり出ない、ということもあります。女性に多い膀胱炎や、男性の前立腺肥大時によく見られます。膀胱炎の場合は、排尿時の痛みや残尿感を伴います。前立腺肥大の場合は尿がなかなか出づらく、尿の切れも悪いです。

排尿の回数が少ないのも問題です。昼間4回以下の人は、もっと水分を摂るようにしたいですね。