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健康情報

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2012年09月日焼け

 黒く日に焼けた肌の人を見ると、いかにも活発で健康的に見えるものです。しかし、日焼けには思わぬ落とし穴が潜んでいるのです。

 

◆ 日 焼 け の 原 因  

ご存じの方も多いのではないでしょうか。日焼けの原因である太陽光には紫外線という一種の電磁波である光線が含まれています。「Ultra Violet Radiation」の頭文字をとり、UVと言われています。このUVが肌に悪影響を及ぼし、日焼けやその他皮膚や身体に現れる症状の元になっています。

 昔に比べると、UV量が増えていると言われています。フロンガス使用スプレーの乱用やオゾン層破壊の問題などが叫ばれて久しいですが、そうした過去の環境破壊のつけが今に回ってきたと言えるではないでしょうか。

 オゾン層は上空15~30kmの成層圏に存在し、UVを吸収する役割を果たしています。南半球の一部にオゾン濃度が極端に低い円形状の領域、いわゆる「オゾンホール」の存在が確認されておりますが、2000年には日本の約75倍もの面積だったそうです。UVの影響が強いオーストラリアでは、子供の通学時に長袖・帽子・日焼け止めクリームの使用が決めれているそうです。

 

◆ 人 体 へ の 影 響

  UVのうち、肌に悪影響を及ぼすのがUV-AとIV-Bです。皮膚は表皮・真皮・皮下組織で構成されていますが、UV-Bは波長が短いため表皮に作用して、皮膚の炎症を招き、シミ・そばかすの原因になります。UV-AはUV-Bより波長が長く、真皮に直接作用して、しわ・たるみの原因になります。

  他にも、例えば、日に焼け過ぎると皮膚細胞の遺伝子を傷つけ、皮膚癌になる可能性もありますし、紫外線が、身体に老化の原因となる大量の活性酸素の発生を促して、白内障を引き起こす場合もあります。それを防ぐには、スカベンジャー(活性酸素消去作用)と言われるビタミンD、Eといった抗酸化物質の摂取を心がけるべきでしょう。

  日本では、午前10時から午後3時くらいが最も紫外線量が多いそうです。夏は爽やかで涼しい山や高原に行かれる人も多いと思いますが、実際には、高度が100m上がるごとに紫外線量は1.3%ずつ増加し、空気の層が薄く塵も少ないため、思いのほか紫外線量が多く、注意が必要です。

 

◆ 紫 外 線 か ら 身 を 守 る に は

  UVから身を守るためには、やはり、まずは日焼け止めを使用することをお勧めしますが、日焼け止めを選択する際に確認してい頂きたいのは「SPF」と「PA」という2つの数値です。

 SPFはUV-Bの遮断効果を表しており、皮膚が炎症を起こすまでの時間をどれだけ延ばせるかを示しています。例えば「SPF30」と表示してあった場合、これは「塗らなかった場合に比べて30倍のUV-Bに耐えられる。」事を意味しています。PAはUV-Aによる肌の黒化をどの程度防止するかを示しており、「+」のマークが多いほど効果が高くなります。

 日焼け止めは塗る範囲を決め、また、一度だけでなく、途中でを塗り直すことも有効な対策の一つです。上手に日焼け止めを活用して頂きたいと思います。