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健康情報

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2012年06月お酢の効能・効果

 酢を摂ると「体に良い。」とか「病気知らずになる。」といったことを聞かれることが多いかと思います。酢は単なる調味料ではなく、私たちの体と健康を守ってくれる、ある種の“薬”のような側面を併せ持つ、大変有効な食品です。そこで、今回は酢の効能・効果についてご紹介させて頂きます。


 


 目の疲れ・肩こり・筋肉疲労に

 現代に生きる私たちは、普段、仕事や勉強や遊び等で、体の様々な個所の筋肉を使います。また、例えばパソコンの操作など、目や肩を使う機会が多いと思います。パソコンの操作は長時間同じ姿勢で目を酷使する事が多いようですが、単調な動作を繰り返すパソコンでの作業は、肩こりや腰痛の原因になったり視力の低下を招くことになりかねません。この様に、私たちは毎日何かしら必ず体を動かしますが、それによってエネルギーを消費し、燃焼することで乳酸が残ります。乳酸が溜まることによって、筋肉が硬化し、肩こり・腰痛・肉体疲労・眼精疲労、さらには精神の安定が崩れ、イライラの原因になる場合もあります。
  「酢は体を柔らかくします。」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、これは、酢が筋肉の中に溜まった疲労物質を分解し、筋肉を柔軟にする作用があることを意味しており、乳酸を無害な水と炭酸ガスに分解する作用をもっています。もっと簡単に言うと、酢が肉体の疲れや痛みを和らげたり取り去ったりするということに一役買っているということになります。

肥満防止に

 肥満の原因と考えられている物質に悪玉コレステロール(LDLコレステロール)があります。酢には、この悪玉コレステロールを分解する効能があると言われています。また、過剰摂取した栄養分を分解して脂肪として蓄積されることを防ぐ効果があります。

 

殺菌力・防腐・抗菌作用

 酢は、食品の防腐や殺菌に使用されることもありますが、その効果は、例えば塩漬けにする等、他の方法と比べても、塩分摂取量を考えても、効果は強く、健康にも良いのです。殺菌効果がありますので、酢が入っている食品を食べることによって口の中を清潔に保ち、消化器官にも良い影響をもたらすことでしょう。

 

消化を促進して便秘改善

 酢の持つ独特の匂いや味、成分が消化器の神経を刺激し、食欲増進作用を促進して、食品の消化吸収を高め、腸の働きを良くし、殺菌力によって腸内環境が改善されて、便秘にも効果を発揮します。

 

 血液をサラサラに

 糖尿病・高血圧・低血圧・アトピー・動脈硬化といった病気や諸症状等は血液の流れや汚れ具合が原因と考えられていますが、酢には血液をサラサラにする血液浄化作用があります。

 

 その他の効能・効果

 その他、お酢の効能について、簡単にご紹介いたします。酢は、胆汁や副腎皮質ホルモンの生成を助けます。利尿作用があり、これによって過剰な塩分を体外へ排出する効果があります。飲酒によって体内に蓄積されるであろう酸化物の処理を促進したり、他の食品の栄養分が効率よく体に吸収されるのを助けます。

 

 酢を上手に活用して健康維持を図る

 当然のことですが、健康とは何物にも代えがたい貴重なものです。有意義な人生をおくるためにも、いつも元気で健康にありたいものです。

 さて、今更言うまでもありませんが、私たちの体内には血液が流れています。この血液の状態が良いか悪いかで、私たちの健康は大きく左右されます。

 理想的な血液は、基本的に、いつも弱アルカリ性の状態がよいとされています。しかしながら、私たちの周りにはストレスや食生活の乱れなど、血液を健康に保つことが難しくなる要因で溢れています。そうした周囲の悪い状況によって、血液は酸性となり、様々な病気の原因となります。

 酸性の血液は汚れたドロドロの状態になっています。このような血液では体内に栄養を届けることができず、高血圧やコレステロールの増加などといった原因となります。

 酢には、血液を浄化する作用があり、酸性に傾いた血液を弱アルカリ性に改善する効能を有しています。また、細胞の働きを活発にし、中性脂肪を抑制する働きもあります。

 

 クエン酸サイクル

 4月の「水分」の回で簡単にご説明させて頂きましたが、酢には先に記した効能・効果が期待できますが、その効能・効果を発揮して、体全体の健康維持に深く関係しているのがクエン酸サイクルという現象です。

 クエン酸サイクルとは、食事などで摂取した糖質、疲労時に生成される乳酸、体脂肪 などを分解し、それらをエネルギーに変換する体内活動の事です。このサイクルが上手く機能しないと、疲労が蓄積され、血液中の中性脂肪やコレステロールが増加し、血液がドロドロの状態となります。その結果、高血圧や高脂血症といった生活習慣病をもたらす原因となります。このサイクルを上手く回す近道、それはクエン酸を摂るということです。

 クエン酸は、主に柑橘類に多く含まれる酸味成分の事で、梅干しや柑橘類、そして、酢などに多く含まれております。特に酢は酢酸を含み、体内で様々な段階を経てクエン酸になります。 そうした食品や酢を上手に活用してクエン酸を摂取すると良いでしょう。

 

自分に合った飲みやすい“酢”を選ぶ

 以上のように、酢は健康維持には最適な食品ではあるのですが、その独特の匂いや味に抵抗を感じる人も少なくはないでしょう。しかし、ご安心ください。お酢は調理用だけではなく、飲める酢など、近年では様々な種類の酢が存在し、匂いや味にも工夫がされ、手軽に摂ることができるようになってきました。これを機に皆さんも“酢”で健康生活を始めてみてはいかがでしょうか?