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健康情報

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2012年05月タウリン

 ドリンク剤の主成分であるタウリンは、アミノ酸の一種で、疲労回復に欠かせない栄養素として知られています。タウリンは人間の体内にも存在し、心臓や肝臓などあらゆる臓器や組織に分布しています。血圧を正常に保ったり、肝臓の解毒作用を強化したり、心臓の働きを強めるなど、タウリンが重要な働きをしていることが明らかになっています。

 

 交感神経抑制に働いて血圧を下げる

 タウリンはアミノ酸の一種で、2-アミノエタンスルホン酸と呼ばれています。心臓、筋肉など体内のあらゆる臓器や組織に存在して、重要な役割を担っています。魚介類、特に、サザエ、ホタテ、牡蠣、などの貝やイカ、タコなどに多く含まれています。肉類には少量しか含まれていません。

 タウリンには、血圧を正常に保つ、心臓の働きを強くする、肝臓の解毒作用を強化するなどの働きがあり、血圧やコレステロールが気になる人、肝臓や心臓の機能が衰えている人、食生活が肉類中心になりがちな人への摂取がすすめられています。

 魚をたくさん食べる地方では、高血圧や血管障害が少ないといわれています。魚にはEPAやDHAが多く含まれるため、その作用もあるようですが、タウリンの働きも関係しているようです。

 タウリンは、心拍数や血管収縮などに影響する、交感神経の働きに関与しています。交感神経は、刺激やストレスを受けると心拍の働きを早め、血管を収縮させます。血液量が増えて、血管が縮まるため、血圧が上昇します。タウリンには、交感神経抑制作用があるため、食塩由来の高血圧の症状が改善されることが明らかになっています。交感神経の異常な興奮を鎮めることで、高血圧によって引き起こされる脳卒中や心臓病の予防にも働きます。

心不全治療薬として用いられる

 タウリンは、心臓が正常に働く上で重要な成分です。心臓からでる血液量を増やし、心筋の収縮力を高めて、うっ血性心不全を防ぐ作用があることから、心不全の治療薬として用いられています。

 また、ジョギングをする際に、タウリンを摂った時の方が脈拍数が抑えられ、心臓の負担が少なく、血圧上昇も少ないことが、実験からも分かっています。タウリンには、運動に伴う血圧上昇をコントロールする働きもあるようです。

胆汁酸の分泌促すタウリン

 肝臓でタウリンは、脂肪の消化や吸収を助ける胆汁酸の分泌を促す他、幹細胞の再生を促進して、細胞膜を安定させる働きがあります。胆汁酸には体内のコレステロールを排泄する働きがあるので、タウリンにより胆汁酸の分泌が増えると、体内のコレステロール値が下がり、コレステロール胆石を溶かします。コレステロールの代謝に関係しているということは、動脈硬化や血栓の予防にもつながります。

 また、体内に入ったアルコールの分解にも、タウリンは関係しています。酵素の働きを助けることで、分解を早めて肝臓の負担を軽くしています。

 そのほか、胆汁酸には小腸の蠕動運動を活発にして、内容物の体内滞留時間を短縮して、腸内細菌の異常繁殖などを防ぐ働きがある事も知られています。


肝臓の解毒作用高めて疲労回復 糖尿病など生活習慣病にも効果


 

目の疲れを回復して暗順応を短縮

 目の組織にもタウリンは含まれています。中でも網膜中に多く含まれ、光を受容する細胞において網膜の神経を抑制して網膜を守っていると考えられています。

 神経系のトラブル回復に効果があるタウリンは、視覚や視神経に重要な働きをあらわし、目の疲れ、視力の衰えを回復します。また、暗順応の短縮を図る作用があります。タウリンが不足すると、視力低下や暗闇の中で目が慣れるまでに時間がかかるようになるといわれています。

 肝臓が弱っている時は体内の解毒作用が低下するため、疲れを感じるようになります。タウリンは肝臓を元気にして、疲労を回復させる力を持っている事から、多くの滋養強壮剤やドリンク剤に使用されています。その他、疲労の元となる乳酸が溜まるのを抑えるので、疲れにくくなり、回復力も高まります。ストレスによる疲れをとる働きもあります。

 またタウリンには、胃の中に存在し、様々な病気の原因になると言われているピロリ菌が作り出す有害物質を取り除く働きがあります。胃潰瘍、胃炎などを予防する効果があると言われています。

 筋肉においては、代謝を促進してその収縮力を高め、うっ血による身体のむくみ、動機、息切れなどの症状の改善に働きます。心臓の筋肉が収縮する働きが高まり、送り出される血液量が増えるためです。その他タウリンは基礎代謝を高め、体脂肪の燃焼、老廃物を排出する働きがあるため、ダイエットの強い味方と言えるでしょう。

 ホメオスタシスに関係するタウリン

 人間の体には、バランスを保とう、身体や細胞を正常な状態に戻そうとする作用(ホメオスタシス)があります。タウリンはホメオスタシスに関わり、調節機能として身体や細胞を正常な状態に戻そうとする重要な役割を担っています。食生活やストレスの影響でバランスが崩れた身体を、元に戻す役割を果たしています。

 タウリンは、細胞が活動していくために必要なカルシウム(イオン)を調整したり、細胞を正常に働かせるために最も大切な生体膜を保つ作用を持っていて、いろいろの薬理作用を発揮するようです。

 様々な薬効持つタウリンの摂取を

 この様にタウリンは、身体の各部分の機能を高めて、病気に対する抵抗力をつけ、いろんな症状を改善し、病気を予防します。特に、現代人に多い動脈硬化、糖尿病、心不全などの成人病に対する効果が高いとして注目されています。

 タウリンにはインスリンの分泌を促す作用があると言われており、血糖値を下げる働きについても研究が進められています。糖尿病の予防・改善が期待できます。

 不足すると、高血圧になる可能性が高くなり、動脈硬化になりやすくなります。心臓の働きも弱まり、肝臓の機能が低下しやすくなるようです。タウリンは体内でも合成されますが、絶対量が少ないため、食事などで摂取しなければなりません。摂り過ぎによる害もなく、多ければ尿として排出されるため、副作用の心配もありません。

 健康維持のために、また、疲れを感じた時にはタウリンを摂りましょう。